どんなことも率先するトイレの神さま
沖縄の伝承では、神々が家の各所の守り神を決める際、トイレを担当する神さまがなかなか決まらなかったところ、自ら名乗り出た神がいたと伝わっています。その神は、もっとも美しい神さまとも、もっとも偉い神さまともいわれており、ほかの者がいやがることを率先して引き受けたことから、家の繁栄や女性の美を司るとされています。
トイレを掃除すると「お宝を授かる」などといわれてきました。その「お宝」とは子どものことです。昔の女性は、嫁ぎ先の敷居をまたぐとすぐに、トイレと台所の神さまにあいさつしたそうです。