おうちの神様の話2

神様がいないとツキが悪くなる理由

神さまがいないとツキが悪くなる理由

神さまは「けがれ」を避けるきれい好き

私たちは、日々たくさんの神さまに守られていますが、こうした神さま方は、きれいな場所が大好きです。もともと日本という国は、「お清め」という掃除の歴史から始まりました。まだ年号もできていなかったはるか大昔。「伊邪那岐命」という神さまが、死者の住む黄泉の国から帰ってきたとき、「穢なき國に到りてありけり」(汚い国に行ってしまった)となげくシーンが「古事記』にあります。そうして、死者のけがれがついた杖や冠を投げうつと、そこから12の新しい神さまが生まれました。装飾や着物を振り落とした伊邪那岐命は、さらに九州の海で体を洗いました。左目を洗うと「天照大神」という太陽の女神が、右目を洗うと「月読命」という月の神さまが、鼻を洗うと「須佐之男命」と、合わせて14の神さまが誕生しました。このとき、けがれのついた状態から誕生した神さまには、「大禍津日神」の「禍」などのように災厄を意味する文字が当てられます。

体を清めると、神さまが出現する。このパワーへの信心は今も続いています。神事の配役が決まると1年間毎日早朝、海にみそぎに行かなければならないとする神社があります。雪の降る真っ暗な日本海でこの風習を続けている島根県の美保神社では、そうやって祭りの日に神さまがのりうつるのだそうです。これがみそぎパワーです。

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