大黒さま

台所を守るのは大黒さま

 

伊邪那岐命が体をきれいに洗うみそぎをして、天照大神·月読命,須佐之男命という三姉弟の神が成りました。このうちいちばん暴れん坊だったのが、末っ子の須佐之男命。姉の天照大神をおののかせて、神々の住む天上界(高天原)を追放されてしまうほどでした。ふるさとを追われた須佐之男命は、のちの妻となる櫛名田比売と旅先で出会います。八岐大蛇に食べられるところだった姫君を、須佐之男命が剣で大蛇を切り裂いて救います。姫君は、命を助けてくれた須佐之男命に恋をし、やがてふたりは結婚。子どもが生まれ、その子がまた子を生み、六代目に、大穴牟遅という神が成りました。大穴牟遅神はたくさんの48兄弟とうまく渡り合って日本という国を作りました。そこで、大国主神と呼ばれるようになります。

勇気と慈悲をあわせもつ大国主神は、七福神の一人「大黒天」と合わせてお祀りされることが多いようです。大黒天は、もとはヒンズー教の「マハーカーラ」でした。それが中国を経由して日本に入ってくると、「大黒」と大国主神の「大国」は同じ読みができるので、同一の神とも考えられるようになりました。大黒さまは、豊穣の神、商売繁盛の神、子宝の神、縁結びの神などとして、たくさんの神社に祀られています。

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